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投稿年月
2024年
カテゴリ
ゲーム素材を自作すること
当社の制作ゲームでは、作中に使用する登場人物の立ち絵やそのアニメーションを代表自ら作成しています。また、背景・ステージについても3Dモデリングを併用して多くを自作しています。

ゲーム素材を自作するメリット

<外注費がかからない>
外部のイラストレーターやモデラー、アニメーターに依頼する必要がないため制作費が抑えられます。

<素材の著作権について懸念がない>
商用利用可能なフリー素材・有料素材であっても、実は転載物であったり、他人の著作物を加工したものであるケースがございます。
その場合、権利のクリアな素材のつもりで他人の著作物を無断で使用したことになります。
当社も前作でフリー素材を使用したため、本当に大丈夫だったのか心配しております。

他業種の話ですが、広告代理店の使用した素材がイラスト無断転載物であったため、広告を出稿した企業が遡って非難されているケースがございました。

<生成AI使用であると証明しやすい>
2024年1月現在実用化されている生成AIは、その学習過程で多くの著作物を学習しております。

最近でもアニメ映画のプロモーションに用いられた「文字からAIでキャラクターを作成するジェネレーター」やペイントソフトに搭載されたAIによるイラスト添削機能において、 それぞれ任天堂とセガのキャラクターが生成されるという出来事がございました。

魔女狩りのように極端な生成AI狩りをする反AI派もいらっしゃいますので、現時点では自作イラストである方が低リスクです。(それでも疑惑をかけられることはある)

外部に依頼して納品された素材が生成AI不使用であることを確かめるのは難しいです。AIチェッカーアプリも精度は100%ではありません。

<二次利用契約が不要>
ゲームの為に作成されたイラストが、その後CMやパンフレット、キャラクターグッズ等に使用されるかもしれません。
完全買い取りではない場合は、二次利用料についての契約と料金支払いが必要ですが、自作であれば考慮しなくて構いません。
参照:クラウドソーシングTIMES様
【2024年・最新】イラスト二次使用料の相場やリスクを解説!
 
<絵柄が統一される>
近年のゲーム、特にブラウザゲームやモバイルゲームでは、キャラクターごと、またはある一定のグループごとに担当イラストレーターが異なり、絵柄も全く違うことが多くなっております。
その点、一人で描けば同じ絵柄が保てます。(絵柄が安定しない、同じキャラクターなのに毎回顔が変わってしまうという画力の問題はありますが)

ゲーム素材を自作するデメリット

<無報酬で素材作成>
ゲーム会社の社員であれば給与が、役員であれば報酬が得られることはございましょうが、素材作成自体は無料で行うことになります。もしも、誰かに依頼されて立ち絵差分や背景素材を作成していたなら対価が得られた所、 自作ですと誰からもお金がもらえません。出費しない分、入金もないのです。

<時間がかかる>
どんなに急いでも一人、または少人数で作成できる素材数は多くありません。「ゲームを作りたかったはずなのに作業の大半が素材作りになってしまった」というのはインディーゲームあるあるでしょう。 ボリュームの少ないゲームでも、制作に長い時間を要することになります。

<小規模の作品しか作れない>
よほど素材を必要としないシンプルなゲームデザインにするか、画期的な増産方法を確立するか、それこそ生成AIを使用したり、Unityのアセット(できあいのもの)のみで作成するでもしなければ 沢山の魅力的なキャラクター、広大なマップ、プレイ時間の長いゲームを作ることは難しいです。

<素材作成者のネームバリューに頼れない>
有名なクリエーターに依頼すれば、そのこと自体が宣伝になります。「キャラクターデザイナー・原画はあの〇〇先生!(代表作□□)」など。しかし、無名のインディーゲーム開発者が自作しても付加価値はありません。

<クオリティーが己の実力に制限される>
超美麗イラストを描けるプロのイラストレーターに依頼すればゲームのクオリティーが上がりますし、広告や公式Webサイトでも目を惹きます。
しかし自作の場合、クオリティー上限は「自分で描ける中では最高の絵」となります。またゲームジャンルごとに異なる最適な絵柄というわけでもありません。
例えば、家族で楽しめるゲームと、イケメンと恋愛するゲームではそれぞれ求められる絵柄が違います。「寄せる」ことは可能ですがその道でやって来たプロの実力には敵いません。

以上、発売済みのゲームは1作で現在2作目制作中の駆け出しゲーム開発者ですが、すでに実感している「ゲーム素材を自作すること」のメリットとデメリットでした。

カテゴリ ゲーム開発